四十歳で結婚も良し

いろいろあって39歳で結婚しました。
諦めたことも多いけど、面白い人生です。

介護で特に辛かったのは2つ

介護していた1年半、
・娘にひどい痛みや苦しみが襲ってこないだろうか、という恐怖感
・自分の寝不足
これが本当につらかったです。


結婚後、介護が始まるまでは、
平日(土曜日含む)は6時半起床、
休日は7時半とか8時くらいまで寝ている生活でした(主人は6時半に起きるんですが)。
そもそも週休2日に慣れたサラリーマン(私)に、週休1日はかなり辛いものです。


それが娘を看病するようになって、365日、朝6時に起きて投薬しなければならなくなりました。娘の体調によっては4時起き、5時起き、ということも少なくなかったです。
夜中も娘が気になって何度も起きるので、慢性的な寝不足になりました。


そんなの小さなお子さんをいる方や、職業によっては当然のこと。
自分だって若いころ、仕事で1日3時間睡眠は当たり前でした。正月くらいしか休めなかった(土日もすべて勤務)ということも何年もありました。


でも、この1年半の寝不足が、私にとっては一番つらいものでした。


加齢のせいもあるかもしれません。でもそれより、看病のストレスを受け続けている身体には睡眠が必要だったのだと思います。


でも「娘が頑張っているのに寝不足くらいで・・」「赤ちゃんがいるお母さんはもっと忙しいはず」などと疲れを蓄積していった結果、
介護後半、気持ちがおかしくなりそうな時期が長く続きました。


「主人の犬なのに、なぜ私ばっかり!」という感情まで生まれてきました。
信じられませんよね・・・。
もちろん、娘に当たったり冷たくしたりということは一切しませんでしたが、
時々、主人を恨む気持ちが強くなりました。


主人の目の前には、命を守らねばならない患者さんがたくさんいます。
少しの判断ミスが、どなたかの人生に大きく影響します。
主人に疲れを溜めさせてはいけないんです。
だから娘のことはなるべく私がやる。
・・自分でも納得してやっているはずなのに。


娘をこれからを思うと、不安で、疲れ切った心と体中が痛くて、
誰もいないときに、娘の見えないところで「わあああああ」と叫んで少しでも発散したりしましたが、心と体はどんどんおかしくなっていきました。


そんな中さらに、11月末に向かいに住む義母が背骨を折り、自宅療養になりました。
義母は私に迷惑をかけぬよう、可能な限り1人で頑張ってくれていましたが、
それでも、苦しそうな娘を置いて義母のケアをしなくてはならないこともありました。
私はもう朦朧としてしまって、お義母さんの言動でちょっとでも気に障ることがあれば、主人に「もうお義母さんのことは面倒見ないっ!」とわめいてみたりして。
自分のキャラから考えると色々あり得なかったです。
もう、本当にギリギリでした。


そして心のどこかで「こんな毎日が早く終わってくれるように」と願うようになりました。


朝、娘を見るたびに、
「ああ、今日もまだ生きている」。
ほっとした嬉しさの中に、重苦しさを感じ、
そんな風に苦しさを感じている自分を嫌悪し続けました。


・・なぜ、こんな面白くない話を書いているかと言いますと、
介護で似たような状況になっている方が、きっといらっしゃると思うのです。
そんな方々に、
何よりもまず、自分の体力を温存することが大切かもしれません、ということをお伝えしたいのです。


私はもう犬は飼いません。娘で最後です。
でも、仮にもう一度、似た経験をしてしまったとしたならば、
まず、寝ます。可能かなぎり寝ます。
1階の娘のベッドの隣に、私もぐっすり眠れる布団セットを買います。主人は物が増えたり部屋が雑然となるのをすごく嫌がるのですが、そこは喧嘩してでも布団セットを買います。娘が熟睡したときに私も一緒に寝られるようにします。
食事は隔日でしか作らず、スーパーのお惣菜にします(田舎なので外食というオプションはありません)。お弁当も作らず、コンビニ弁当にします。


自分の体力を温存するのが、まず何よりも大切なことでした。


そして、恐怖や不安との闘い・・
これはまだ、どうすればいいのか、答えは出せないです。


でも、自分という存在が、我が子の苦しみを少しでも楽にする力になる。必ずなっている。
このことを忘れないでほしいです。


私の場合、「娘は主人の子」という意識が強く、もちろん私は娘を激しく愛していましたが、娘は主人じゃないとだめなんだろうなあ、と思っていました。
でも、そうじゃないんです。もちろん主人>私、ではありましたが、娘は充分私を愛してくれていましたし、頼りにしてくれていたと思います。


なるべく寄り添って、そばにいるよーと伝えて、
もちろん有効な治療薬や対処法があればそれは最大限に使って、
痛いかもしれない、苦しいかもしれない、でもあなたがそこにいて、ケアをしてあげている、そのことがその子を充分に楽にしてあげているんだよ、、ということをお伝えしたいです。


私は「自分には何もできない」とオロオロするばかりでした。もちろん投薬などのケアはしていましたが、娘が苦しそうだったり痛そうだったりすると投薬後はワナワナ震えるばかりでした。いまから思えば「何もできない」なんてことはなかったんです。娘は頼りにしていたはずなんです。もっとどっしり構えて「大丈夫、できることは全部しているよ!少し楽になるはずだよ、大好きだよ。」と安心させてあげればよかったのです。



つたない投稿ですが、介護中のお母さん(お父さん)がたに、何か一つでもお役に立てれば・・・


↓ 抱っこ&仰向け昼寝中(13歳9か月)